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窓硝子

いつもの席のいつもの仕草

今日もまた
窓硝子に映った自分を見て、
少し微笑んでみせる。

いつもの挨拶
いつもの仕草、

駅前の喫茶店の指定席、
リングノートにボールペン、
考え事のスタートの決まり事。

でも今日のぼくは
少しふてくされていて、
窓に映る自分も不格好だ。
もともと太った姿だけど、
まったく
今日は乗り気がしないよ。
ペンの走りも湿りがち。

窓の向こうに君の姿でも見えないかな?

いつもの席の
いつもの角度、

改札口の見える席で、

いつもの挨拶
いつもの仕草、

君は映っていないけどね。

初夏の夜の風景

ヒュール ルルーと
消防車が喜びの声を上げ
夜の町を躁(はしゃ)ぎ回る。

初夏の夜は
不思議に透明で、
サイレンは色硝子の曇りのように
冷ややかな虚空に拡がっていく。

家々の窓硝子越しに
人々は顔を見合わせ、
クスリと笑う。

ヒュール ルルーと
新種の獣が
楽しさを振りまいていく。
午前一時は水色の楽しい時間だ。

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