むづかしい
事じゃあないんだけど
ただ
ひたすらに
あやまり続けてた
こころん中
どこか遠く
歩いてるときも
ただ
ただただ
ひたすら に
「わたしが生まれてきて
いたかったんでしょ ごめんなさい おかあさん」
おかあさんもおかあさんのおかあさんを
むづかしい
事じゃあないんだけど
ただ
ひたすらに
あやまり続けてた
こころん中
どこか遠く
歩いてるときも
ただ
ただただ
ひたすら に
「わたしが生まれてきて
いたかったんでしょ ごめんなさい おかあさん」
おかあさんもおかあさんのおかあさんを
楽しそうな女が一人、
鏡の中の自分に向かい合って、
自分自身のために化粧をしている。
口紅をつけて、自分に
ニッと笑いかける。
あんまり笑いすぎて目尻には
皺がある。
口の回りにはこわい産毛も光っている。
四十をだいぶ過ぎた女が一人、
自分の顔を塗り込めていく。