わたしは知っていたの
あの子の電話の先にいたあなたを
それでも切らなかったのは
わたしの弱さ
待ち合わせはいつもの場所
話す会話は他愛のない世間話
それだけを埋めてしまう時間
それだけで埋まらない二人の隙間
変わらないのは指輪とメールアドレス
それだけあれば勝てる自信があったのに
それだけじゃ太刀打ちできない
誰かと出逢えば別れがやってくる
そんなことが当たり前すぎて
よくわからない
残されたのは二人の指輪と写真
宝物が邪魔になるなんて
なんて悲しい贅沢だろう
ボタンで消せても
消えない記憶に泣けてきた
あともう少しだけ泣いたら
また消そう








