詩の投稿サイト poecs

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Etoiles

静かな夜の窓は

星くずのすりガラス。

ただ耳を澄まして、

少しかすれた声。
 
 
会いたかった窓は 
 
ため息にくもって。
 
ただ「いいよ」とだけ
 
まっ白なうそがひびく。
 

夜は肌にやさしく
 
金の星風にゆれる
 
カーテンがさみしい。
 
 

ありがとうと いいたくて

文章にすれば
きっと本がかけるだろう

思い出と感謝と
涙と喜びの末の揺るがぬ信頼
エピソードの裏側のずっといえなかった真実

信頼 それは言わなくてもわかる
だからこそ 言えなかったこともある

あふれるおもいは
シンプルでいい

あなたに出会えてよかった

ブリキ電車

太った女の子が座る
通勤電車の車両接続部
近くのシルバーシート

彼女の平面図は四角柱。
正方形二枚で蓋をした
立方体に近い六面体

車内温度は高い
弱冷車両だが、人の数は多い
円錐の叔母さんが叫ぶ

あんたその席に座っていいと思っているの

近くには特に老人もいない。

夜の夢

夏の夜は短くて
思い出してはまどろんで
目を閉じては溶けていく

どうしてあの時泣いたんだろう
あなたはどうして泣いたんだろう

好きだっていったのに
何度だって言ったのに

なんで離れて行ったんだろう
手が届かないのはどうしてなんだろう

さようならって言われたのは

すなおになれず

ひきとめてほしい
ばいばいに
きみはきづかなかったね

わたしときみはもう
まじわることは

ないんだよね

さよならの後 手が振れなくて

諦めの悪い人間だと

思われたくないから

君がいても素知らぬ振り

女の子と話してみるけど

内容なんて覚えてないや

君と話したいことが

頭の中に溢れていた

幸せは戻らない

どこに行っても
君を思い出してしまうのに
「新しい人と」なんて

そんな日がいつか来ても
君とはまた 別の恋

好き過ぎて

怖いよ
幸せすぎて

君が
優しすぎて

嬉し涙
流すようになって

どうして
不安も比例して

大きくなっちゃうのかなぁ

砂浜の様な優しさはいらない
支えるだけの強さがないから

通夜

       1

喪服を着たおばさん四人
交差点を渡り、口々に話す。

一人は楽しげに
久しぶりねぇ
などと通夜であることを忘れ

一人は怒ったような顔をして
どうしてなんでしょうねぇ
などと宣う

一人は困ったような顔をして
なにも語らずに
下を向き俯いたまま黙っている

トワイライト

黒い子供たちが

ぴよぴよ鳴いてる。

西日の射した部屋の中で

ゆっくりと羽化する少年。

黄色い空は塩素の匂いがして

遠くでカラスが燃え尽きた。

枯れたタンポポの上を

蟻が歩いている。

少年は黒い羽を広げて

屋上から飛び立った。

 
 

くもりぞら

朝はもうすこし、晴れていたのに

すこしくもったようだ

緑につつまれた私が空に上る様子を

この、ながいながい時を一緒に過ごした君がみていたようでした

君は呼吸をしてるんでしょう

そんなことは気づいていました

私だけが聞こえるだろう君の声

猫(ね)― ここに 来い

妻と いっしょのとき
妻は 見つけて
妻は 突然

妻 用事
妻 猫に走る

走る 走る 走るうー ううう・・・
まっしぐらに 猫に

猫 妻に
猫(ね)― ここに 来い

猫 捕まえられた
猫 突然

抱きかかえられた
ほっほー 頬ずり も 
しますか にゃー

いっぽう

二つの果実

母なる樹木に育った二つ
有り触れた果実はすくすく育つ
愛を受け
恵みを受け
害悪に晒されながら
優しさに溺れながら
美味しい果実とお成り、お成りと
囁く声はいつしか
呪詛にしか聞こえなくなった

歪な本能を押し殺し
母の望む”マニュアル”で嗤う
樹が求める通りの果実…

夏に羽ばたくために

夏の陽射しは
僕にとっては とてつもないキラメキ
外に出るのを 頑なにためらう

向日葵の笑顔は
僕にとっては 嫌味な明るさ
鮮やかな黄色に 頭がくらくらする

でもこのまんま では だめ
立ち止まったままの僕は 若過ぎる

さようなら 桃色の季節
さようなら 緑の風

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