三日月が空に浮かんでいた
それを見た娘は 月が笑っているみたい
そう表現した
なるほどな 僕はそう思った
だけど君には 月が悪魔のように見えた
それだけ君は 不安に押しつぶされそうだったんだ
病との闘いに 毎日を費やす君には
淡い光をたたえる三日月ですら
悪魔に見えてしまうんだ
そんな君を 僕は抱きしめることしかできない
それでしか 君を慰めることができない
何という 無力感
何という やるせなさ
僕は願う
無事に手術を終えた君と
僕らの宝物である娘と三人で
三日月を 笑っているみたいだと
素直に表現できる日が
訪れることを
僕は願う
君と娘と三人で
くだらない話を
とりとめもない話を
笑いながら 話せる日が
訪れることを
僕はひたすら願い続ける
僕はひたすら祈り続ける
僕はひたすら・・・








