狭い部屋に一つだけある窓から見える風景は
広々として 躍動感にあふれ 魅力的なものに見えた
そこに 理想があると思っていた
君はずっと 手の届かない窓の外を眺めながら
いつかきっと 外の世界に出て理想を現実として
手に入れようと 心に誓っていた
ある日
狭い部屋に一つだけある窓から見える風景は
広々として 躍動感にあふれ 魅力的なものに見えた
そこに 理想があると思っていた
君はずっと 手の届かない窓の外を眺めながら
いつかきっと 外の世界に出て理想を現実として
手に入れようと 心に誓っていた
ある日
原宿駅前の交差点を
いくつもの旗を掲げながら
人々が練り歩いていく
政治に対する要求を掲げ
その思いを込めたゼッケンを纏い
掛け声をかけながら歩いていく
その横にトラックが停まる
荷台には
一面に描かれたアイドルの姿
通りかかった若い女性たちが
携帯片手に
この中の 果たして何人が
本当に この街を良くしようと
思っているのだろう
この中の 果たして何人が
本当に この街のために
身を投げ打つことができるのだろう
この中の 果たして何人に
本当に この街の未来を
託すことができるのだろう
この中の果たして何人に
娘が小学校に上がりたての頃
学校帰りに 寄り道をして
帰れなくなった彼女の
震える小さな肩を抱き
「大丈夫だよ」
と励ましながら
我が家まで 送り届けてくれました
自転車の練習をしていた娘が
私に怒られているのを見て
そっと「だいぶうまくなったな」
書き込む 反応がある
それがうれしい
良く分からないけど
自分のことを 見てくれている人がいる
そんな現実が 気分を高揚させていく
相手は この世界の どこかの誰か
大げさな言葉で 励ましてくれる
顔の見えない 友達
絆で結ばれていることを信じて
大きなプレッシャーの中で
能力の限りを尽くし
自分にできる最高の仕事をやり遂げようとする
その結晶が
鮮やかな色のメダルという形にならなくとも
君の戦う姿は
遠い異国の地から
テレビという媒体を経由しても
決して色あせることなく
感動という波に乗って
月明かりに照らされ
降り積もった新雪が
新品の絨毯のように
白く 柔らかく 輝いている
空にはいくつもの星たちが
青白く 赤く 黄色く
様々な光を瞬かせながら
雪に覆われた街並みを見つめている
車が僕を追い越していく
二本の轍が 新雪の上に刻み込まれる
お疲れさん どう 軽くやっていくか
先輩が 僕の肩を叩く
これは 断ると面倒だ
いいですね 行きましょう
重い気持ちを顔に出さず
本当に行きたがっているように振る舞う
これがさらに ストレスとなる
酒をつぎ そしてつがれ
飲んで 飲んで 飲んだくれて
どうか 今年一年
大過なく過ごせますように
夜闇の中に響く 重厚な鐘の音が
新たな年の始まりを告げる
身を切るような 澄み切った空気の狭間を
人々の願いを乗せた響きが すり抜けて行く
全てがリセットとなり 新たな1ページがめくられ
青と白のイルミネーションが
街並みを幻想的に映し出し
恋人たちはその光景に
甘い一時を委ねている
眩いばかりの光の波が
行き交う人々を照らし出す
にぎやかな音色の波は
行き交う人々を包み込む
聖夜を待ち焦がれる街並みは
熱い思いで明るい未来を欲していた
我が家の庭で ピーマンが
そろそろ休んでいいかなと
訴えるように うなだれる
そのすぐ横で ネギたちが
冬将軍よ いつでも来い
ぴんと背筋を伸ばしてる
隣の家の大イチョウ 黄色や赤の葉を散らす
庭の掃除が追いつかない 妻が愚痴をこぼしてる
モグラが土から顔を出す
風が ビュービュー吹いていた
雨が ザンザン降っていた
家路を急ぐ 人々が
改札口を 駆け抜ける
黒雲 低く垂れ込めて
街を 一層暗くする
野良猫一匹 公園で
屋根を求めて うろうろと
ダンボールハウス みーつけた
風がビュービュー吹いていた
雨がザンザン降っていた
携帯が奏でる 無機質なメロディが
夢の帳から僕を引きずり出す
ギシギシと軋む関節の痛みに顔をしかめながら
再び訪れた一日の始まりに 思わずため息をつく
そして カレンダーを見る
やっと水曜日か・・・
眠い目をこすりながら ロールカーテンを引き上げる
君は 狭苦しい その入れ物の中で
つぶらな瞳を 右へ 左へと 彷徨わせながら
どことなく 息苦しそうに
せわしなく 動き回っていた
愛くるしくも 悲しげなその姿は
子供たちの興味を 強くひきつける
娘が言った
「この子 こんなところにいたら 可哀想だよ」
半蔵門から国会下へと
いくつもの光の帯が
せわしなく流れていく
国会前には警備の車の赤い光が
夜も眠ることなく光り続ける
国会議事堂を取り巻くカメラのフラッシュ
その前を行き交うのは
時代の流れに身を任せ
新たに政権を担う者たちと