死だ 死だ 死だ
最後に残るのは 死ばかりなんだ
髪を振り乱し 喚き続ける 赤子のように
ジッと視つめる ただひとつの存在であるかのように
どうせ死ねば何も残らない
ああ なんて生とは儚いものか
両手を地につき 唸り続ける 獣のように
死だ 死だ 死だ
最後に残るのは 死ばかりなんだ
髪を振り乱し 喚き続ける 赤子のように
ジッと視つめる ただひとつの存在であるかのように
どうせ死ねば何も残らない
ああ なんて生とは儚いものか
両手を地につき 唸り続ける 獣のように
当たり前のように居て
当たり前のように話す
当たり前のように笑い
当たり前のように去る
どうして君はいつでも
そこに居て
そこで話し
そこで笑い
そこを去る の?
繰り返す太陽の生き死にを
まざまざと見せつけられるよりは
イヤナノォォォォ!!―――――――・・・
ダッテ誰カガコレヲ欲シガッテ目ヲコッチニ落トシテクルンダモン。。。 。
アタシモ嫌イダケドアナタモ嫌イデショウ?
ダッテアイツッタラ果物ヲ口に咥エテアハアハ笑ッテルンダモン。。。。。
バカジャナイ人ダモンネ
手が、伸ばせない。
こんなにも、苦しんでいるのに。
君はどこから来て、
どこへ行くの?
聞く気もない質問。
今日も空は青いのかな、
窓から覗くこともできなくて。
今日も空は赤いのかな、
横たわって重力だけを感じる。
君がくれた最後の笑顔
呻き声 呻き声
路地裏に響くだけの 呻き声
誰の耳にも届かない 呻き声
呻き声 呻き声
無数の無意識に圧《お》されて
何事もなかったかのように
皆 頷いて散り散りに歩くだけ
こんなにも響くのに
振り返った髪に触れる
呻き声 呻き声
摘み取られた贖罪の意識
…と云う訳で御座いますのよ。
可笑しな話で御座いましょ?」
隣の席に凭れ掛かる婦人が笑う
口に手を当てて。
「それじゃア、貴方は罪人と同じじゃありませんか。
貴方はモウ少し賢い方なのだと、ワタクシ思いましてよ。」
その隣の席に凭れ掛かる婦人が目を逸らす
海にあるもの、
それは海ばかり。
真理の底に眠る老いた亀のように、
海は海であるがゆえに
息を潜めてジッとしていなければならない。
泡《あぶく》よりも小さなその唇
プクリ、と言葉を吐き出せば、
言葉は音を呼び寄せ
音はうねりを呼び寄せ
科学が人を牛耳れば牛耳るほど
人は非科学に走りたがるもので
ある人は 占術に
ある人は オカルトに
掬《すく》い主を求めた
けれど人は未だに
科学と非科学の区別を理解していない
ということを 知っているのか?
(善人ほど知らない
ホラ、ホラ、ホラ、
川べりに横たわる人が視えるでせう?
ホラ、ホラ、ホラ、
あれが私めの肉体でございますのよ。
ずる剥けた肌は 地面のやうに
飛び出た骨は 天上のやうに
しなやかに はためいて
たくましく うなだれる
いつの日でしたか、
お前が笑おうと お前が泣こうと
そんなこと知ったこっちゃない
お前は排気管に過ぎない
世の中の毒と汚物を世間に垂れ流す
ただの排気管に過ぎない
なぁ
お前は人間をやめて排気管に成り下がったわけだが
その澱んだ両目に俺はどう映る?
アレの意味を知っていますか?
ほら、302号室の壁に入っているヒビのことですよ。
悪魔のように高笑うあのヒビについて
知りたいとは思いません?
そして僕は二度目の鐘を聞いた
重くのしかかる静寂
その上に嵩張《かさば》る世界
僕はもう一度目を閉じた
映るべくして映った瞼の裏側
虚無にも等しいその光景は
どこでだって
だれにだって
見たくなくても見てしまう
――幻燈機の光が移ろいだ
私の横に立っているのは
どこの誰かさん?
手を振れば手を振り返されて
挨拶すれば挨拶され返されて
そんなあなたは
どこの誰かさん?
視界を奪うかのように
私の意識を掻き乱し
追いやったのは
どこの誰かさん?
あなたはそこにいたはずなのに
今は私がそこにいる
今夜もまたこうして此処にいて
グラスでも交わしながら軽く談笑
「『生きる』って何でしょうねぇ?」
「『死ぬ』って何でしょうねぇ?」
「私には関係のないことだわ。」
「私には関係のないことだわ。」
飲み干されたカクテルの甘い残り香